モルモン教は、エホバの証人や統一教会と共に、キリスト教の三大異端と言われています。「異端=カルト」と言うキリスト教関係者も多いのですが、現在の日本でカルト宗教と呼べるのは、反社会的な違法行為や倫理違反がある場合に限定されるべきだと考えます。非科学的、非合理的な教えを説いているのはどんな宗教も同じですから(中には「科学」と冠した教団もあるようですが)、それだけでその教団をカルトだとは言えません。
モルモン教が設立当初に社会から大きな反発を招いたのは、教団の教えに一夫多妻制があったからです。しかし現在モルモン教はこの教えを事実上破棄して、社会的にはさして危険性のないキリスト教系の教団になっています。アメリカには教団設立当初の教えを頑なに守ると称して一夫多妻を続けているグループがあるようですが、そうした教えは少なくとも日本には入ってきてないでしょう。つまりモルモン教はキリスト教から見れば異端ですが、社会的にはカルトではありません。
2007年にはアメリカの大統領予備選挙で、モルモン教徒のミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事が共和党の候補者のひとりになっていました。彼の父親もモルモン教徒ですが、ミシガン州知事を務めています。モルモン教徒がこうして知事職などについていることは、アメリカでモルモン教がカルト宗教だと思われていないことを示しています。
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