本当ではありません。
新約聖書のありとあらゆる写本を集めまくり、相互に比較しながら、聖書に書かれていた最も古い状態を再現しようとする「本文批評」とか「正文批判」と呼ばれる学問があります。
この研究をしている聖書学者が世界中に何百人もいて、長年にわたり「聖書の本来の姿はこれだ」「いやこっちだ」と侃々諤々の議論をしてきたのです。これによってだいたい2世紀末ぐらいの聖書の状態までは、ほぼ遺漏なく再現できる状態になっていると思います。聖書のオリジナルの文書が書かれてから100年後ぐらいになると、出回る写本の数が増えてくるので、それなりに信頼できる本文が再現できるわけです。
コンスタンティヌス帝が主催した325年の第1ニカエア公会議というのは、それよりだいぶ後のことです。しかしこの時点で、地中海世界の各地に相当数の新約聖書の写本が出回っています。ここで聖書の内容を大きく変更しようとしても、古い写本をすべて集めることはできませんから、改まるのはそれ以降の写本のみになります。会議以前の写本とそれ以後の写本を比較すれば変更はすぐわかるはずですが、現時点でそうした変更の痕跡は見つかっていないはずです。
新約聖書の正典成立史というのはなかなか面白いもので、一部の福音派プロテスタント教会が言うように「聖書の正典は最初から正典としての権威を持っていた」わけではないことが明らかになっています。しかしそうした保守的主張とはまったく正反対に、聖書正典が当時の権力者たちの意志によっていかようにでもコントロールされてきたと考えるのも誤りです。
キ教が成立される前にユ教で削除されていますから。
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