2015年2月17日火曜日

無宗教の国は日本以外にもある?

 アメリカ人にはキリスト教徒が多く、インド人にはヒンズー教徒が多いと思いますが、日本人に多いのは無宗教です。でも無宗教のようなことを言っていても、死ねば最後はお寺のお墓に入るのですから、本当は仏教徒なのでしょうか。

 日本人はなぜこれほど宗教意識がないのでしょうか。日本と同じように、宗教が根付いていない国は他にあるのでしょうか。



 日本はべたべたに宗教的な国だと思います。ただしそれをあまり自覚していないのでしょう。

 宗教には特定の教祖がいて、教義があって、礼拝施設などがきちんと整備されている「創唱宗教」と、特定の教祖がおらず、教義も特になく、礼拝施設などもあやふやな「自然宗教」があります。日本はその自然宗教の国なのです。

 神道というのは日本の自然宗教のひとつの形ではありますが、それだけが日本の宗教というわけではありません。体系化されていないさまざまな信仰のネットワークが生活全体に張り巡らされていて、それらが自覚されないまま、日本人の生活や考え方を支配しています。

 例えば日本には「年神(としがみ)信仰」というものがあります。お正月には家に門松を立て、鏡餅を飾り、家族でご馳走を食べて、子供にお年玉を配りますが、これは年神信仰と関係があります。でも誰もそんなこと意識してないですよね。

 僕はこの年神信仰が、日本にキリスト教が入り込めない最大の障壁になっていると考えています。クリスマスとお正月が時期的に完全に競合して、日本では断然お正月の方が強力なんですね。年神パワーにキリストは負けるわけです。

 こうした目に見えない神々に対する信仰は、日本では生活にしっかり結びついています。こうした信仰が日本人の生活や者の考え方に完全に根付いているからこそ、他の外来宗教が日本に入り込めないのかもしれません。

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