2015年2月15日日曜日

キリスト教は好戦的?

 キリスト教の国であるアメリカが、世界中で戦争をしています。最近はイラクやアフガニスタンで戦争をしていました。戦争指導者たちは戦争を始めるとき、しばしば神の意志について語りますが、この神はキリスト教の神のことですよね。



 イラク戦争やアフガニスタン戦争は「宗教が原因」で起きた戦争なのでしょうか? それとも起きてしまった戦争を、宗教で権威づけたり、言いつくろったりしているだけなのでしょうか?

 これを整理することなく何でもかんでも戦争の原因を宗教にしてしまうのは、結局のところ宗教戦争を肯定することにつながるような気がします。「宗教があるから戦争が起きる」「信仰があれば戦争をしても仕方がない」「本当の信仰者は戦争に協力しなければならない」まで一直線です。

 キリスト教もイスラム教も、あるいは他の宗教も、特に好戦的であるわけではありません。むしろどの宗教も、求めているのは「平和」です。しかしひとたび戦争が始まれば、宗教は戦争を権威づけ、後ろ盾となり、戦意を鼓舞する側に回ります。

 これは宗教に限らず、政治家も、マスコミも、一般市民も、こぞって戦争に協力し、戦争をあおり立てるようになります。そうした社会の成り立ち全体を考えずに、ひとり「宗教」だけを悪者にしても、あまり意味があるとは思えません。

 第一次大戦や第二次大戦は、キリスト教国同士で血みどろの戦いが行われました。アメリカのイラク戦争やアフガニスタン戦争は、近年の戦争の中では「宗教の違い」がくっきりと全面に出てきたことでそこばかりが注目されてしまいますが、「宗教の違い」だけで戦争を判断してしまうと大局を見誤ると思います。

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